日本で受験できる中国語の検定の2トップがHSKと中国語検定(中検)です。
今回は中検の特徴を紹介しつつ、HSKとの違いを比較していきます。
- 中国語検定(中検)って何?
- HSKとの違いは?
- 中検とHSKのどちらを受けるべき?
えなみち(@Enamichi7)
・OA機器メーカーのエンジニア
・仕事で2018〜2020年に中国・深圳の工場に2年間駐在
・HSK3級
・中国語検定3級
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中検は中国語版の英検

主に日本語を母語とする中国語学習者を対象とします。
日本語⇔中国語の相互翻訳能力に重点を置いているため、日本語への翻訳・発音問題など、受験英語のような問題が多いです。
- メリット:中国に拠点を持つ日本企業への就職・転職・昇進で有利
- デメリット:日本国内でしか使えない
一方でHSKは中国政府公認の資格で、問題も回答もすべて中国語です。
世界共通基準に批准しており、世界中の国と地域で試験が実施されている資格なので、日本国内外で幅広く認知されています。
中国への「留学」、アジア圏での「就職」「転職」など幅広く使えます。
試験内容

- リスニング(100点満点)
- 筆記(100点満点)
の2部構成になっています。
各級のレベルと合格基準点は以下の通りです。
試験内容 | レベル | 合格基準 | |
---|---|---|---|
1級 | ①リスニング (選択式・記述式) ②筆記 (選択式・記述式) ③二次試験 |
高度な読解力・表現力を有し,複雑な中国語及び日本語 (講演,会議,会談など)の通訳ができる。 | ①リスニング:85/100 ②筆記:85/100 ③二次試験:85/100 |
準1級 | リスニング (選択式・記述式) 筆記 (選択式・記述式) |
社会生活に必要な中国語を基本的に習得し,通常の文章の中国語訳・日本語訳,簡単な通訳ができる。 | ①リスニング:75/100 ②筆記:75/100 ③二次試験:75/100 |
2級 | リスニング (選択式) 筆記 (選択式・記述式) |
複文を含むやや高度な中国語の文章を読み,日常的な話題での会話が行える。 | ①リスニング:70/100 ②筆記:70/100 |
3級 | リスニング (選択式) 筆記 (選択式・記述式) |
基本的な文章を読み,書くことができる。簡単な日常会話ができる。 (一般的事項のマスター) 語彙数:2000語 |
①リスニング:65/100 ②筆記:65/100 |
4級 | リスニング (選択式) 筆記 (選択式・記述式) |
平易な中国語を聞き,話すことができる。 語彙数:1000語 |
①リスニング:60/100 ②筆記:60/100 |
準4級 | リスニング (選択式) 筆記 (選択式・記述式) |
学習を進めていく上での基礎的知識を身につけている。 語彙数:500語 |
リスニング+筆記:60/100 |
1級,準1級は2次試験があります。
詳細は公式サイトの二次試験概要へ
HSKの方は問題数が多く、スピード勝負です。
中検はHSKより問題数が少ないですが、1問ごとの配配点が高く、正確性が求められます。
また、日本人学習者の癖を知り尽くした日本人の先生が出題するのでひっかけ問題が多く、文の意味を全部理解できないと高い点数は難しいです。
何級を目指すか

- 3級以上であれば、履歴書にも書けるレベル
- 就職・転職時のアピールに使うなら、できれば2級以上。
- 準1級以上あれば、かなり強い武器になります。
1級になると、プロの通訳を目指すレベル。
過去に数百人しか合格できていない超難関のため、仕事で使うことを考えると不要です。
試験時間と受験料

試験料 | 試験時間 | |
---|---|---|
1級 | 11,800円 | 13:30~15:45 |
準1級 | 9,800円 | 10:00~12:15 |
2級 | 7,800円 | 13:30~15:45 |
3級 | 5,800円 | 10:00~11:55 |
4級 | 4,800円 | 13:30~15:25 |
準4級 | 3,500円 | 10:00~11:15 |
試験日は年3回(3月・6月・11月の第4日曜日)です。
申込の詳細は受験申込参照。
毎月受験できるHSKと比べると受験機会が少ないため、より計画的に学習する必要があります。
海外でも受験可能
基本的に日本国内の試験ですが、以下の3か国では海外受験も可能です。
- 中国・深セン市(ネット申込のみ)
- 台湾・台北
- シンガポール
詳細は海外からの申込参照。
中検の勉強方法
中検の有効な勉強方法は過去問を解くことです。
公式サイトには過去12回分の過去問がありますが、解説がありません。
解説付きの過去問が欲しい場合は買いましょう。
ゼロからスタートする方はまずは発音・単語など基礎を身に付けることを強くオススメします。
私は自発的な中国語学習が身に付く中国語コーチングをオススメしています。
「勉強方法」はもちろん大事ですが、一番大事なのは、「習慣化」と「継続」だからです。
中国語コーチングについて知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
中検まとめ
- 中国に拠点がある日本企業への就職・転職や昇進で有利になる。
- 中検3級レベルの知識があれば、日常生活で困ることはほとんどない。仕事である程度相手の意図が推測できる場面でのコミュニケーションに概ね問題ない。
- 中検は日本以外では通用しない。
特に会社からの指定がない限り、世界で認知度の高いHSKの方がオススメ。
中検のインターネット申し込みをするには、事前のID登録や、証明写真データの準備が必要です。
申込みの時にあわてないように、今のうちから用意しておきましょう!
もう一つの中国語資格「HSK」について、詳しくは下記の記事を参照してください。
(=゚ω゚)ノ再见!!
|彡サッ